大久野島を訪れる前に——持ち物準備が旅の質を決める
瀬戸内海に浮かぶうさぎの楽園・大久野島。約500羽以上の野生のうさぎが暮らすこの島を訪れるなら、事前の持ち物準備がとても重要です。自分自身の快適さはもちろん、うさぎたちの健康と命を守るためにも、正しい持ち物を揃えて島に向かいましょう。
このガイドでは、観光用の基本持ち物からうさぎのための持ち物、絶対に持っていってはいけないもの、さらに水やりボランティア活動に必要な道具まで、すべてを網羅してご紹介します。
観光用の基本持ち物——快適な島歩きのために
歩きやすい靴
大久野島は一般車両の乗り入れが禁止されており、島内の移動はすべて徒歩です。島を一周すると約4kmあり、舗装されていない道も多くあります。サンダルやヒールではなく、スニーカーやウォーキングシューズなど歩きやすい靴を必ず履いていきましょう。
また、うさぎの糞が道のあちこちに落ちています。汚れても気にならない靴を選ぶことをおすすめします。
日焼け止め・帽子
大久野島は島全体が開けた場所が多く、日差しを遮る木陰が少ないエリアもあります。特に春から秋にかけては、日焼け止めと帽子は必須アイテムです。長時間屋外で過ごすことになりますので、こまめに塗り直せるよう日焼け止めは持ち歩きましょう。
飲み物と軽食
島内にはコンビニやスーパーがありません。休暇村に売店やレストランがありますが、営業時間が限られています。自分用の飲み物と軽食は必ず持参してください。特に夏場は熱中症対策として十分な量の水分を持っていくことが重要です。
その他の基本アイテム
タオル、ウェットティッシュ、レジャーシート(座ってうさぎと触れ合う際に便利)、カメラやスマートフォン(充電を忘れずに)、雨具(天候が変わりやすい)なども持参すると便利です。ゴミ袋を持っていき、自分のゴミは必ず持ち帰りましょう。
うさぎのための持ち物——命を守る準備
ペットボトル数本の水と容器
大久野島のうさぎたちにとって、水は命に直結する最も大切な資源です。島内には十分な水飲み場がなく、特に夏場は深刻な水不足に陥るエリアがあります。ペットボトル数本(できれば2〜3本以上)の水と、うさぎが飲みやすい浅い容器やお皿を持参してください。
使い捨ての紙皿やプラスチックの小皿でも構いません。ペットボトルのキャップに水を入れるだけでは量が少なすぎるため、ある程度の大きさの容器を用意しましょう。水を置いた後は、容器が風で飛ばされないよう安定した場所に置くことも大切です。
うさぎ用ペレット
うさぎの主食として最も適しているのがうさぎ用ペレット(ラビットフード)です。ホームセンターやペットショップで購入できます。栄養バランスが考えられており、うさぎの健康を害する心配がありません。
ペレットは1袋あたりの量が多いので、ジップロックなどに小分けにして持っていくと便利です。島内の複数のエリアで少しずつ配ると、より多くのうさぎに行き渡ります。
うさぎに適した野菜
ペレットに加えて、キャベツ、にんじん、小松菜、チンゲン菜などの野菜も喜ばれます。事前にカットして持っていくと配りやすくなります。ただし、水分の多い野菜(レタスなど)はお腹を壊す原因になることがあるため、与えすぎには注意してください。
絶対に持っていってはいけないもの——うさぎの健康を守るために
パン
パンはうさぎに与えてはいけない食べ物の代表です。パンに含まれる炭水化物や糖分、塩分はうさぎの消化器官に大きな負担をかけます。お腹にガスが溜まって苦しむ原因にもなります。「残ったパンをあげよう」という気持ちは理解できますが、うさぎのためにはなりません。
お菓子・スナック類
ポテトチップス、クッキー、ビスケット、チョコレートなどのお菓子は、うさぎにとって有害です。特にチョコレートはうさぎにとって毒性があり、最悪の場合命に関わります。子どもがお菓子を与えようとしている場面を見かけたら、優しく注意してあげてください。
人間用の食べ物全般
おにぎり、弁当の残り、加工食品など、人間用に調理・味付けされた食べ物はすべてNGです。塩分、油分、調味料はうさぎの体に悪影響を与えます。「もったいないから」とうさぎにあげるのは、かえってうさぎを苦しめることになります。
覚えておきたいルール
基本的な考え方は「ペットショップで売っているうさぎ用の食べ物以外は与えない」ということです。迷ったら与えない——これが一番安全な判断基準です。
水やり活動に必要な道具——ボランティアとして訪れる方へ
5〜20Lの水タンク
本格的に水やり活動を行う場合は、ペットボトルだけでは量が足りません。5〜20リットルの水タンク(折りたたみ式のウォーターバッグやポリタンクなど)を持参すると、広いエリアのうさぎたちに十分な水を届けることができます。
忠海港の近くで水を汲める場所もありますので、空のタンクを持っていき現地で水を入れるという方法も可能です。フェリーに乗る際の重さを考慮して、運びやすいサイズを選びましょう。
水を入れるお皿・容器
水やり用のお皿は、浅くて安定感のあるものが理想的です。深い容器だと小さなうさぎが飲みにくく、軽いものだと風で飛ばされてしまいます。100円ショップで売っている陶器の小皿や、ペット用の水飲み皿がおすすめです。
複数の場所に水を設置できるよう、お皿は3〜5枚程度持っていくと良いでしょう。使い終わったお皿は回収するか、次に来る人のためにそのまま置いておくかは、その時の状況に応じて判断してください。
季節別の追加持ち物——四季に合わせた準備を
春(3月〜5月)
気候が穏やかで観光に最適な季節です。花粉症の方はマスクや薬を忘れずに。朝晩は冷えることがあるので、薄手の上着を持っていきましょう。うさぎの赤ちゃんが生まれる時期でもあり、とても可愛い光景が見られます。
夏(6月〜8月)
最も水不足が深刻になる季節です。できるだけ多くの水を持参してください。自分用の水分補給も十分に。熱中症対策として、帽子・日焼け止め・塩分タブレットなどを準備しましょう。虫よけスプレーもあると便利です。うさぎたちも暑さで体力を消耗しやすく、水やりの重要性が最も高まる時期です。
秋(9月〜11月)
過ごしやすい気候が戻り、観光客も多い季節です。日が短くなりますので、最終フェリーの時刻に特に注意しましょう。秋の夕暮れは美しいですが、暗くなると足元が見えにくくなります。
冬(12月〜2月)
瀬戸内海は温暖な気候ですが、冬はさすがに冷え込みます。防寒着・手袋・マフラーをしっかり準備してください。観光客が少なくなる分、うさぎたちへの食料供給も減ります。ペレットや野菜を多めに持っていくと喜ばれます。
SOSマップで事前に水不足エリアを確認しよう
持ち物を準備したら、大久野島に出発する前にもう一つやっておきたいことがあります。それはSOSマップで島内の最新状況を確認することです。
SOSマップでは、島内のどのエリアで水が不足しているか、どこにうさぎが多く集まっているかといった情報がリアルタイムで共有されています。事前に確認しておくことで、到着後すぐに必要なエリアへ向かうことができます。
例えば、SOSマップで北側のエリアに水不足の報告が上がっていれば、到着後まずそちらに向かって水を届ける——というように、限られた持ち物を最も効果的に活用できるのです。
まとめ——準備が整えば、あとは楽しむだけ
大久野島への持ち物をまとめると、以下のようになります。
自分用:歩きやすい靴、日焼け止め、帽子、飲み物、軽食、タオル、ウェットティッシュ、雨具、ゴミ袋
うさぎ用:ペットボトルの水(数本)、浅い容器、うさぎ用ペレット、カット済み野菜
水やりボランティア用:5〜20Lの水タンク、水皿(3〜5枚)
絶対NG:パン、お菓子、チョコレート、人間用の加工食品
しっかり準備をして、うさぎたちに会いに行きましょう。あなたが持参する水一杯が、うさぎたちの命を救うかもしれません。SOSマップを確認して、最も必要とされているエリアに届けてあげてください。
大久野島を訪れたら、SOSマップを開いて
水が足りないエリアを確認し、水やり報告をしてください。
仲間と一緒に活動したい方はボランティア掲示板へ
🗺 SOSマップを開く